シャブリの生産者ドメーヌ・ピス・ルーが2022年の夏の畑から醸造までを振り返ってくれました。
【夏の収穫時期】
7月中旬、灼熱の夏と呼ぶに相応しい太陽によって焼かれた葡萄もあり、4回の猛暑に見舞われましたが、幸いなことに被害はごくわずかでした。
どうやら6月21日から25日にかけての雨のおかげで、ブドウの木は極端に高い気温に耐えることができ、夏を乗り切ることができたようです。
成熟期間中、気温が高い日が続きましたが、完璧な健康状態を維持することができました。
ただ、成木は水のストレスに耐えましたが、根があまり張っていない若木は苦しんだ年でした。
ドメーヌ・ド・ピスルーでは、太陽の光からブドウの房を守るために、1ヶ月半ほど枝を伸ばし、枝が混ざり合って列が分からなくなるほどにしました。
よく、つるを刈り取って葉面を減らし、蒸散を抑えることで乾燥への耐性を高めると言われますが、私たちは全く逆のことをしました。
その結果は、満足のいくものでした。
ブドウの木が素晴らしい適応力を持っていることを証明してくれました!
8月15日以降、数回の嵐のような雨が降り、その後成熟を終え、ブドウは果汁で満たされました。
収穫は9月5日から15日にかけて、日中は晴天で気温は35℃、夜間に小雨がぱらつくという理想的な気象条件のもとで行えました。
ただ、手摘みの収穫では、暑さに悩まされました。。。
収穫されたブドウの房は、黄金色で糖度が高く(1ヘクタールあたり1500kg相当!)、病気もなく、素晴らしい出来栄えでした。
収穫量は予想以上だったので、少量のリザーブワインもつくることができました。
果汁はアロマティックでバランスが取れています。
我々の努力に報いるヴィンテージとなり嬉しく思います。
【醸造面で】
10月上旬までに終えたアルコール発酵は、すべてのタンクで完璧に行われました。
(全てのタンクが順調に進むことは非常に稀なことです。)
その後、11月中にマロラクティック発酵は行われました。
これほど早かったことは今までになく、澱引きも行うことができました。
今年はワインの特に衛生状態が良かったため、澱は非常に透明で、きめ細かく、香りが良い・・・ワインの品質にとって良い兆しである!
【ワイン】
分析によると、アルコール度数は12.5~13.2%で、特にアロマを引き立てる酸が良いことが確認されています。
ワインは凝縮され、バランスが取れています。
非常に暑い夏にもかかわらず、このヴィンテージは、その複雑さ、新鮮な果実のアロマ、活力によって驚かされます!
2022年のヴィンテージリリースに向けて現在準備を進めていています。
この早い収穫と活発な発酵により、4月に瓶詰めを前倒しするつもりです。
クリスマス前にすでに瓶詰めした同業者もいるようですが、我々はワインを安定させる時間を与えることを選択しました。
ブレンド、清澄、ろ過といった各段階で試飲し、分析します。
ワインは「生きものであり、それぞれの作業で受けたストレスに慣れさせる時間を与えなければならないのです。
【収穫後のブドウ畑での作業】
2023年春の植え付けに向けた準備をしています。
粘土質の多いプティ・シャブリの区画で、枯れた苗木に代わる若い苗木を植える場所の土をほぐします。
最後に、ブドウの木は暑さや乾燥に耐えてくれ、その後悩まされることなく、葉は非常に長い間緑を保ち、2023年に向けてデンプンを貯蔵するのに適しています。
落葉前には、葉が黄金色に輝き、特に虹がかかると見事です。
2023VTに向けての剪定は11月4日に始まり、11月末まで気温15〜18℃、20℃と非常に穏やかでした。
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