ブルゴーニュ現地レポート!ヴォルネの生産者「ドメーヌ・ロシニョル・フェヴリエ」

人気生産者の「ロシニョル・フェヴリエ」を訪問してきました。

いつもとても感じのいい笑顔で迎えてくれる気さくな親子、フレデリックさん(父)とヴァランタンさん(息子)です。

今回は新しい試みである、「ワイングローヴ」についてと、また親日家のお二人に日本についての印象や日本食とワインとのマリアージュについて伺いました。

― ワイングローヴで醸造を始めた経緯を教えてください。

ワイングローブの利点はニュートラルな点です。実は、アンフォラでの醸造も、ステンレスタンクでの醸造も、その容器由来の香りを少なからず与えてしまいます。ただ、ガラスはそれが全くありません。また澱が容器内で流動し、ワインに複雑味を与えるてくれます。

現在、ポマール・プティ・ノワゾンとヴォルネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・ザングルの2キュヴェ(いずれも未輸入)をワイングローヴで醸造しています。

それぞれ樽で醸造したものを最後にアッサンブラージュしますが、それらのワインがうまく溶け合いバランスがとれ本当に素晴らしいです。

※弊社でも来年、ワイングローヴからつくられたこれらのキュヴェの導入を検討中です。

光からの影響を受けないよう黒い布で覆われたワイングローヴ。

― 2020VTですがフレッシュでチャーミングでいながら、ミネラルが豊かでした。素晴らしい味わいと感激しましたが、醸造法で何か変えたことがあったのでしょうか?

はい。2020年VTから多くの部分を全房発酵に切り替えました。(2021ヴィンテージは例外。)また2020年からピジャージュを全くやめ、ルモンタージュのみにしています。毎年必ず同じことを巣のわけでなく、質の向上を目指して色々と試しています。

― 将来のビジョンについてお聞かせください。

白ワインの1級アペラシオンを持ちたいですね。シャサーニュ・モンラッシェ、ムルソー、サン・ロマンなどを探しています

それから、ボジョレーの新しいネゴシアンプロジェクトも引き続き発展させていただきたい。(息子であるヴァランタン氏が主にスタートさせたプロジェクト。)

またワイングローヴは今使っているものより大きな、400リットル以上のサイズの購入を計画中です。

ヴォルネの畑。

― お二人が2018年に日本来日(初めての来日)した際に印象に残っている食べ物は?

刺身です!(ヴァランタンさん即答)寿司も大好きです。フランスで同じクオリティのものが食べられないのが辛いです。

わさびの新鮮さ、目の前ですりおろしたものの香りの良さに驚きました。築地でその場で捌いた魚の新鮮さも驚きで、最高でした。

ー 逆に好きじゃなかったものは?

何にもないです!いや、やっぱり納豆は。。。(笑)ホテルなどの朝食の豪華さも素晴らしかった。フランスの朝食はかなり質素なので。

― ご自身のワインと日本で食べたものとのベストマリアージュは?

ヴォルネ1級には焼き鳥。寿司と天ぷらにはブルゴーニュ・ルージュがおすすめです。ポマールはやや強いので、マグロの赤身や、特にさしの入ったもの、マグロのカマ焼き、神戸牛など相性がいいと思います。

ヴォルネ・ヴィエイユ・ヴィーニュはポマールより繊細なので、例えばうなぎとかいいかもしれない。こちらも焼き鳥もいいと思います。

お二人とお話をしていると、とても楽しそうにインタビューに答えてくださいます。ブルゴーニュの寡黙で、時としてややクローズな印象を受けるキャラクターからは珍しく、お二人はとてもオープンに、また柔軟に、いろいろなことを楽しみながらトライしているという印象を受けました。

自身のワインに誇りと愛情を持ちながら、絶えず進化していくドメーヌとワインは今後もますます注目です!

それでは次回の訪問もお楽しみに!

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