ドイツ・バーデンよりヴァイングート・ベアトラム・イゼレのベアトラムさん、美香さん夫妻が来社してワインと産地について改めてお話してくれました!
こちらでも共有させていただきます。
当主ベアトラム氏は寡黙な職人肌な印象を持つワインメーカーですが、話の合間にスタッフみんなに目配せをしてくれます。
美香さんは朗らかな話し方でベアトラム氏の話を通訳してくれました。
まずはワイナリーと産地について。。。
夫婦二人三脚でワイナリーを営み、ビオディナミ農法を続ける畑はベライヒ・カイザーシュトゥールに位置し、緯度はアルザス・コルマールとほぼ同じです。
カイザーシュトゥールは火山性土壌とレス土壌のエリアです。
生産したワインの多くはドイツ国内で消費されているとのことですが、フィンランド、デンマーク、日本にも輸出されています。
また、ワインの多くが国内で消費されていると言っても、ドイツ国内の酒販店取引はしておりません。そのため、ワイン愛好家の皆さんは直接ワイナリーまで足を運んでくれるそうです。
ではワインを試飲していきます!

最初のアイテムはキレイな酸味をもつGesprächswein(ゲシュプリーツヴァイン)2023VTです。

毎年使用する品種は変えているそうですが、2023VTの使用品種はヘリオスとヴァイスブルグンダーの2品種、50%ずつブレンド、ステンレスタンクで発酵・熟成したきれいな味わいのワインです。
ヘリオスはPiwi品種と呼ばれるブドウの一つです。Piwi品種はベト病やウドンコ病などのカビ菌由来の病気に強い品種で、ビオディナミ農法で認められた調合剤(プレパラシオン)を散布する回数を1/10ほどに減らせ、畑の介入を減らせるメリットがあります。
ただ、病害全てに強いわけではないため、現在はヘリオスの栽培はやめて新しい品種を始めているようです。次のゲシュプリーツヴァインが楽しみですね。
次の白ワインはGrauer Burgunder(グラウアーブルグンダー)2022VTです。

火山灰土壌、レス土壌で育てた葡萄を半分ずつ使用しています。
ステンレスタンクで発酵後、無濾過のまま上澄みをボトリング。
美香さん曰く、「和食に合います!特に醤油にバッチリ、味わいにリッチな果実味があるので、煮物などにも相性がGood」とのことでした。
バーデンという場所柄ブルグンダー系の品種には思い入れがあるようです。ブルグンダー系の白は特に自身があるそうです。
お次はロゼワインのSpatburgunder Rose Tulipan(トゥリパン)2022VTです。

トゥリパンはチューリップのことで、畑にチューリップが咲いていることが由来です。シュペートブルグンダー100%のロゼワインです。
火山性土壌、レス土壌で育つシュペートブルグンダーを早摘みし、2日間マセラシオンした後にプレスします。
ドイツでは昨夏からロゼワインがブーム。夏の暑いときにキンキンに冷やしたロゼは最高とのことです。
最初の赤ワインはGesprächstoff(ゲシュプリーツトフ)2022VTです。

火山性土壌のピノノワール主体(一部レス土壌のピノ使用)で、ノンフィルターで瓶詰します。
柔らかく甘い香りがグラスに注いだ瞬間から広がります。味わいも柔らかく、リラックスして飲みたいワインです。
最後はSpatburgunder Rebell trocken(レベル)2022VTです。

生産者のフラグシップワインであるこちら、全量手摘み収穫。
火山性土壌のブドウを使用。50%の全房発酵。フレンチオークを使用して発酵・熟成しています。また実はブドウもブルゴーニュの苗木会社から購入しているそうです。

苗木もブルゴーニュ、樽はフレンチオークを使用したワイン。
改めて試飲して思ったこととして、ワインの香りの広がり方、果実味、酸味の質、余韻の長さがブルゴーニュワインを思わせることです。
やはり苗木の影響はあるのか聞いてみると、試飲会でも言われることがあるとのこと。また、この味を求めてフランスから買いに来る人も多いそうです。
ベアトラム氏曰く、「ドイツも素晴らしいシュペートブルグンダーを作るが、ブルゴーニュから学ぶことは多い。ブルゴーニュに幾度となく訪問し、仕立て方、収穫時期、発酵方法(特に全房発酵など)を学んで、試している」とのことです。ただ、「ブルゴーニュに比べ北にあり、より冷涼なエリアなので、同じやり方をしても全然違う答えになることも多い」とのことです。
現在の2022VTは新樽主体でワイン造りを行っているとのこと。一つの理想に向け静かに突き進んでいるようです。
美香さんも「いつの間にかフレンチオークが増えている!」と笑って話してくれました。

生産者情報
ベアトラム・イゼレ

